株で借金1000万円…投資失敗から任意整理に至った体験談
最初の入り口は「金利手数料0円」という甘い蜜
「初回30日間、金利0円」。その広告を見た時、まさか自分が1274万円もの借金を背負うとは夢にも思いませんでした。
こんにちは、借杉(かりすぎ)です。
ここまで「どうやって借金を整理したか」をお話ししてきましたが、今回は一番触れたくない部分、「なぜここまで借金が膨らんでしまったのか」について告白します。
結論から言うと、私の借金の主因は「株式投資(信用取引)の失敗」です。
しかし、単にギャンブルがしたかったわけではありません。
そこには、40代の男が抱える「家族への責任」と、そこから生まれた「焦り」がありました。
借金をせざるを得なかった「2つのプレッシャー」
借金生活が始まる少し前、私の生活には2つの大きな金銭的プレッシャーがのしかかっていました。
① 認知症の母と、ボロボロの実家マンション
私には別居している77歳の母がいます。
3年前からアルツハイマー型認知症を発症しているのですが、実は母は築60年のマンションを所有しており、本来なら年間800万円ほどの家賃収入があるはずでした。
「母さんの貯金があるから、修繕や介護費用は大丈夫だろう」
そう思って調べてみると、なんと貯金はほぼゼロ。
認知症の影響で、同じ高級バッグをいくつも買ったりと、散財を繰り返していたのです。
マンションは修繕費が出せずボロボロ。空室のリフォームもできない。
長男である私がなんとかしなければ、という重圧がありました。
② 息子の「中学受験」
一方で、我が子も中学受験の真っ最中です。
塾代、夏期講習、そして私立に入った後の学費。
子供の未来のためにお金が必要です。
「実家の建て直し」と「子供の教育費」。
この莫大なお金を、サラリーマンの給料だけで捻出するのは不可能でした。
そこで私は、「株式投資で資産を増やす」という選択をしてしまったのです。
幻の「プラス3000万円」と、狂った金銭感覚
最初は順調でした。
しかし、もっと早く、もっと大きく稼ごうと「信用取引(レバレッジ)」に手を出したのが運の尽きでした。
実は一時期、私の口座には3000万円近い含み益が出ていました。
そう思った矢先、相場が急変。利益は一瞬で吹き飛び、マイナスに転落。
証券会社からは「追証(おいしょう)」、つまり「追加でお金を入れないと強制決済するぞ」という連絡が来ました。
ここで辞めればよかった。
でも、私は「カードローンの初回金利無料枠」を使ってお金を借り、追証を支払って勝負を続行してしまいました。
バイオ株の夢と「数字」への麻痺
私がのめり込んだのは、一発逆転を狙える「バイオ株」です。
「この新薬が承認されれば、株価は3倍、10倍になる。そうすれば借金なんて一撃で消せる」
そんな夢を見て、借金をしては株につぎ込みました。
この頃の私には、「お金を使っている」という感覚は皆無でした。
贅沢な暮らしなんてしていません。
ただ、スマホ画面上の「数字」が増えたり減ったりするのを眺めているだけ。
金銭感覚は完全に狂っていました。
「借金を返すための借金」という地獄
当然、夢見た新薬の承認は下りず、損失は拡大。
気づけば、生活費すら足りなくなりました。
- 生活費をカード決済にする
- 支払いがキツイから「リボ払い」にする
- リボの枠が埋まると、別のカードでキャッシングする
- そのお金で、別のカードの支払いをする
いわゆる「自転車操業」です。
株の損失を埋めるために借金をし、その借金を返すためにまた借金をする。
「次は勝てる」
「あの株さえ上がれば全部チャラになる」
そんな妄想に取り憑かれ、気づいた時には借金総額は1274万円。
自力ではどうにもならない額にまで膨れ上がっていました。
教訓:借金の入り口に立っているあなたへ
私がこの経験から学んだことは一つです。
「借金を返すために借金をしてはいけない」
そして、「初回30日間無利息」のような甘い言葉に乗って、安易にお金を借りてはいけません。
それは、地獄への入り口です。
もし今、あなたが「投資で取り返そう」とか「リボでとりあえず凌ごう」と思っているなら、今すぐ止まってください。
それは解決策ではありません。傷口を広げるだけの延命措置です。
私は1274万円まで膨らんで初めて、専門家に相談しました。
でも本当は、借金が100万円、200万円の段階で相談すべきでした。
どうか、私のように「取り返しのつかない額」になる前に、勇気を出して引き返してください。
\ 傷口が広がる前に、現状を確認する /
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(投資で取り返すより、減額する方が確実です)